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弊社のホテル・旅館総合情報システム「ストーリーホテル・ストーリー旅館」の活用事例をご紹介します。

第7回 本当に活用していますか

コンピュータシステムの導入は高額で、移行期間中は大変なエネルギーを必要とする。前回のシステム導入で失敗したことの教訓や、時流に合った目的のために導入の打ち合わせの段階では勇んで仕様を検討するものの、稼動してしまうと当初の目的ほど活用していなかったりする。そこでオーナーは、コンピュータシステムの利用状況を見て、高い買い物をしたと思い込んでしまう。

なぜこのような同じ失敗を繰り返してしまうのか。導入時によく検討したはずなのにその成果を得ることができない。結論からいうと、その他の設備や機器と違って、期待している効果を得るためには、導入前に検討するだけではなくて、導入してからの活用方法を常に考えて変化していかなければならないことにある。

システムを選定する際には、オペレーションの効率化や顧客管理の充実による顧客満足度のアップなどを念頭において、検討を進めていく。果たしてその機能で、自分のホテルや旅館が考えている成果を生み出すことができるのであろうか。最近では、5〜6社検討し、その中から2〜3社に絞ってさらに詳細仕様を検討して決定することが増えてきている。オーナーは、ここまで検討して導入するのであるから、期待している効果がきっと得られるに違いないと思って契約書にサインをする。ところが、何年経っても期待できる効果どころか、フロント会計機程度にしか使われていないケースがあまりにも多いのには驚かされる。

コンピュータシステムは、ある一定の効果を出すためには、常に活用状況を監視し、活用方法を改善していかなければならない。導入しただけでは、現場のスタッフはこれまでのシステムや手書きと同じ使い方をしてしまい、何の改善にもならない。

そこで、今回「ストーリーホテル・ストーリー旅館Escort*」で開発された新機能が「システム活用診断機能」である。メニューや業務単位に起動状況の記録を取って分析できるのである。よく使われる機能とほとんど使われない機能が明らかになり、システムの活用度合いを具体的な数字やグラフで確認できるのである。この機能があれば、導入後に当初期待していた効果が得られない理由が明確になるため、システムの使い方の改善を進めることができる。

また、担当者別に予約の登録、変更操作状況も記録されているので、コンピュータを使ってよく予約を受けている人とそうでない人が明らかになってしまう。スタッフ全体の活用状況を把握して平準化するための参考資料になることは間違いない。全てのメニューや機能にパスワード入力画面の表示を設定できるので、いつ、誰が、どの機能を起動したかを簡単に把握することができる。

一般的に、手書きの予約台帳を使用しているホテル旅館が完全に予約台帳を電子化するためには、半年から1年の計画のもとで推進していただいている。よく導入すると翌日から予約台帳は電子台帳になり、いつでもどこでも確認と登録変更ができるようになると勘違いしているケースが多いが、作業手順の変更を約3ヶ月単位に区切って段階的に、手書きから電子台帳へ移行していくのである。
*Escort : Conseilの旧バージョン

[ 活用されていた機能 ]
■システム活用診断機能
■カレンダー台帳、タイプ台帳、時間別台帳、部屋台帳


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